ヴァイオリニストアニキのつぶやき

大阪のヴァイオリン弾き木村の日常と出来事を綴っております

超一流

昨日はフェスティバルホールで、

ドミンゴさんのリサイタルツアーのコンサートでした。

 

オケ練習には来られないと聞いていたのに

オケ練習から来てくださり

御歳83歳。

本番まではもちろん声を出されないので

本番1曲目で、私はすでに涙目になっていました。

 

リハーサルの時も

自分のことだけではなく

例えば、オケの曲を聴いていて

私に、もう少しそのソロは出しても大丈夫だよ

と、アドバイスをくださったり

チェロとデュエットするところがあれば

チェロの横まで行って

一緒に歌ってくださったり

 

本番の声はもう痺れました。

83歳とは思えない。

舞台袖に引っ込むとき

ファーストバイオリンのアウトに座ってる人

一人一人と握手をして

中にはインの人が手を差し出して

自分から握手求めたりと

笑いを誘う場面があったり

 

私は、日本でまさかドミンゴさんと共演できるとは

夢にも思っていなかったので

もう昨日は幸せすぎて眠れませんでした。

 

超一流の人たちはやっぱり

だから超一流なんだなと思います。

音楽全てにおいて

全てをきちんと聴いて

その流れを汲んで

適切なアドバイスというか

臨機応変にどうとでも歌える

手を抜かない。

 

私のいう手を抜かないというのは

心を抜かないということです。

我々はお客様がいてナンボの世界ですから

お客様に対して

120%の姿で歌うその姿は

感激という言葉以外

本当に何も出てこない。

 

この音楽に触れているだけで

魂がとにかく幸せな気持ちになって

ああ、これが「本物」の人なんだなと

言葉では言い表せない

素晴らしい時間を共有させていただきました。

 

指揮者の方も素晴らしく

私は前世はジプシーって思ってるんですけど

ラテン系のノリも大好きで

そのノリの指揮者はたまらなく熱く

私の心にピタッとくるものでした。

ひたすら楽しく感激した2日間。

 

超一流の音楽に触れて

それを忘れないように

自分の中で消化させて

少しでも少しでも

いい音楽ができる音楽家になりたい。

いやあ、本当に素晴らしかったです。